【基礎編】分野別検算:円と直線

8月 5, 2020

これまでの2つの基礎編の記事、「平面上の直線」、「」を読まれた方へのまとめとして、今回は「円と直線」です!

円と直線の関係はどのようにして記述できるのかを、これまでの知識をもとに確認しましょう!

円と直線の共有点

円と直線の交点の個数

① 判別式を利用\(D\)した方法
\(D > 0\) ・・・2個
\(D = 0\) ・・・1個(重解、接している)
\(D > 0\) ・・・0個(交わらない)

② 円の中心と直線の距離\(d\)を利用した方法
\(d < r \) ・・・2個
\(d = r \) ・・・1個(接している)
\(d > r \) ・・・0個(交わらない)

判別式

① 2次方程式\(ax^2 + bx + c = 0\)の判別式\(D\)と方程式の解は、$$ D = b^2 – 4ac $$ $$ x = \frac{-b ± \sqrt{D}}{2a} $$ したがって、円と直線の2つの方程式で\(y\)を消去した2次方程式の\(D\)の値により、

存在する2次方程式の「実数解の個数」= 「共有点の個数」

がわかります。

円の中心と直線の距離

② 円は、「中心から等距離にある点の集合」です。

したがって、円の中心と直線の距離:\(d\)と半径\(r\)の関係から共有点の個数がわかります。

円の接線

円の接線

・円:\((x-a)^2+(y-b)^2=r^2 \)の点\((x_1, y_1)\)における接線の方程式は $$ \color{red}{(x_1 – a)(x-a) + (y_1 – b)(y – b) = r^2 } $$

・特に、円:\(x^2+y^2=r^2 \)の点\((x_1, y_1)\)における接線は、$$ x_1 x+ y_1 y= r^2 $$

導出が気になる方は【おまけ】へ!

問題

円:\((x-2)^2 + (y-1)^2 = 9 \)と直線:\(y = ax-2 \)が異なる2点で交わるような定数\(a\)の値の範囲を求めよ。

解答:円と直線の距離

円の中心:\((2,1)\)と直線:\(ax-y-2 = 0\) の距離\(d\)は、「円と直線の距離の式」より、$$ d = \frac{ \left| 2a-1-2 \right| }{ \sqrt{a^2+(-1)^2} } $$ したがって、円と直線が異なる2点で交わるための条件は、円の半径が3であることから、 $$ d < 3 $$ $$ \Leftrightarrow \left| 2a – 3 \right| < 3 \sqrt{a^2 + 1} $$ $$ 4a^2 – 12a + 9 < 9( a^2 + 1) $$ $$ 5 a^2 + 12a > 0 $$ $$ \Leftrightarrow a(5a+12)>0 $$ $$ \Leftrightarrow \color{red}{a < – \frac{12}{5} , a > 0} $$

解答:判別式

円と直線で\(y\)を消去すると、$$ (x-2)^2 + (ax-3)^2 = 9 $$ $$ \Leftrightarrow (a^2+1) x^2 – (6a+4)x +4 = 0 $$ この2次方程式の判別式を\(D\)とすると、円と直線が異なる2点で交わるための条件は、$$ \color{red}{D > 0} $$ $$ \Leftrightarrow (6a+4)^2 – 4×(a^2 + 1)×4 > 0 $$ $$ \Leftrightarrow 36 a^2 + 48a + 16 – (16 a^2 + 16) > 0 $$ $$ \Leftrightarrow 20 a^2 + 48a > 0 $$ $$ \Leftrightarrow \color{red}{a< – \frac{12}{5}, a > 0} $$

検算:概算

問題の状況を図を描いて状況をつかんでみましょう。

直線:\(y = ax-2 \) は点\((0,-2)\)を通り、傾きが\(a\)であるので、下図のようになります。

図より、先ほど求めた\(a < – \frac{12}{5} , a>0 \)が妥当であることがわかります。

おまけ:円の接線の導出

数1

まずは原点中心の円:\(x^2+y^2=r^2\)について、接線が\(y\)軸平行のときは考えないで、

原点と接点を結ぶ直線の傾きは\(\frac{y_1}{x_1}\)であり、接線はこれに直交するので、

接線の傾き:\(– \frac{y_1}{x_1}\)、通る点:接点\((x_1, y_1)\)

したがって、接線の方程式は $$ y = – \frac{x_1}{y_1} (x – x_1)+ y_1 $$ $$ \Leftrightarrow \color{red}{x_1 x+ y_1 y = {x_1}^2 + {y_1}^2 = r^2 } $$

中心が\((a,b)\)の場合も同様にして傾きから求めることができます。

数B

数Bを勉強している方は、法線ベクトルを用いた導出が早いです。

法線ベクトルと直線

法線ベクトル:\( \color{red}{\overrightarrow{n} = (a,b)} \)をもつ直線の方程式(つまりこのベクトルと直交する直線)は、次の形で表される。 $$ \color{red}{a} x + \color{red}{b} y = 〇〇 $$

円の中心:\((a,b)\)、円の接点:\((x_1, y_1)\)なので、この点における接線の法線ベクトルは $$ \overrightarrow{n} = (x_1 -a , y_1 – b) $$ したがって、求める接線の方程式は\(c\)を定数として $$ (x_1 – a)x + (y_1 – b)y = c ・・・[1] $$ 接点\((x_1, y_1)\)は接線[1]と円周上にあるので、値を代入して $$ (x_1 – a) \color{red}{x_1} + (y_1 – b) \color{red}{y_1}= c ・・・[2] $$ $$ (x_1 -a)^2 + (y_1 – b)^2 = r^2 ・・・[3] $$したがって、[1] , [2] により、$$ (x_1 – a)x + (y_1 – b) y_1 = (x_1 – a)x_1 + (y_1 – b)y_1 $$ $$ \Leftrightarrow \color{red}{(x_1 – a)(x – x_1) + (y_1 – b)(y – y_1)=0 } $$ ここに[3]を足して、$$ (x_1 – a)(x – x_1) \color{red}{+(x_1 – a)^2} + (y_1 – b)(y – y_1) \color{red}{+(y_1 – b)^2} = 0 + \color{red}{r^2} $$ $$ \Leftrightarrow (x_1 – a)(x – a) + (y_1 – b)(y – b) = r^2 $$