【応用編】分野別検算:積分
今回のテーマは「積分(数Ⅱ)」です!
面積や体積の問題に入る前に、絶対値入りの積分を通して積分問題の練習をしましょう!
問題
\(t\)が区間:\(-\frac{1}{2}≦t≦2\)を動くとき、\(F(t)\)の最大値と最小値を求めよ。$$ F(t)= \int_{0}^{1} {x \left| x-t \right| dx} $$
(山口大)
方針
絶対値の中身の正負を調べないことには始まりません。この積分は\(\color{red}{x}\)についての積分なので、\(x\)が区間:\(0≦x≦1\)を動くときに絶対値の中身がどうなるかをチェックします。
解答
解答の前に、絶対値の中の正負を確認しましょう
① \(\frac{1}{2}≦t≦0\)のとき、
\(x\)が区間:\(0≦x≦1\)を動くとすると、\(\color{red}{x-t≧0}\)
② \(0≦t≦1\)のとき、
\(x\)が区間:\(0≦x≦1\)を動くとすると、$$ \left\{ \begin{array}{1} x-t≦0 (0≦x≦t) \\ x-t≧0 (t≦x≦1) \end{array} \right. $$
③ \(1≦t≦2\)のとき、 \(x\)が区間:\(0≦x≦1\)を動くとすると、\( \color{red}{x-t≦0}\)
\((i)\)\( -\frac{1}{2}≦t≦0 \)のとき、$$ F(t) =\int_{0}^{1}{x(x-t)dx}=\left[ \frac{1}{3}x^3-\frac{t}{2}x^2 \right]^1_0 = \color{red} { \frac{1}{3} – \frac{t}{2} } $$
\((ii)\) \(0≦t≦1\)のとき、$$ F(t)= \int_{0}^{t} {x \color{red}{(t-x)} dx} + \int_{t}^{1} {x(x-t)dx} $$ $$ = \left[ \frac{t}{2}x^2 – \frac{1}{3}x^3 \right]^t_0 + \left[ \frac{1}{3}x^3 – \frac{t}{2}x^2 \right]^1_t $$ $$ = \color{red}{ \frac{1}{3} – \frac{t}{2} + \frac{1}{3} t^3 } $$
\((iii)\) \(1≦t≦2\)のとき、$$ F(t)=\int_{0}^{1} {x \color{red}{(t-x)} dx} = \left[ \frac{t}{2}x^2 – \frac{1}{3} x^3 \right]^1_0 = \color{red}{ \frac{t}{2} – \frac{1}{3} } $$
特に\((ii)\)のとき、\(F'(t)=t^2 – \frac{1}{2} \)より、次の増減表を得る。
| \(t\) | 0 | … | \(\frac{1}{\sqrt{2}} \) | … | 1 |
| \(F'(t)\) | – | 0 | + | ||
| \(F(t)\) | ↘︎ | \(\frac{2 – \sqrt{2} }{6}\) | ↗︎ |
以上より、関数\(F(t)\)を図示すると、

以上より、求める最大値と最小値(とそのときの\(t\)の値)は $$ \left\{ \begin{array}{1} \frac{2}{3} (t = 2) \\ \frac{2 – \sqrt{2} }{6} (t = \frac{\sqrt{2}}{2}) \end{array} \right. $$
検算:連続性
いうまでもないことですが、3通りの場合わけをして得られた\(F(t)\)は2つの「繋ぎ目」があります(上図A,B)。
ここの「繋ぎ目」でもしグラフが繋がっていないと、それは間違っているということになります。
(実践的には、グラフを書く前の関数の段階で「繋ぎ目」のチェックをすることで時間短縮になります)
応用編:微分可能性
微分可能性は数Ⅲのお話になってしまいますが、積分前の関数:\( x \left| x – t \right| \)は連続な関数ですので、それを積分した関数は微分可能な関数になります。したがって、上の図で登場した「繋ぎ目」では連続かつ微分可能(微分可能なら連続なので重複していますが)であることが条件です。
余裕があれば、繋ぎ目での微分係数を比較すると一致します。
-100x100.png)





②-100x100.png)
-100x100.png)

